限りない日々の逃走劇

主にtacicaを褒め讃えるためのブログです

今更!『ダンガンロンパ』感想

はい、タイトル通り発売から12年以上経った今になって漸く『ダンガンロンパ(無印)』をプレイした感想になります。

 

 

いやー、名作でしたね(今更)。
あれだけブームになったのも頷ける面白さ。

まずデスゲームものとしての求心力が非常に強いです。
閉鎖空間で起こる”コロシアイ”。真犯人を突き止めなければ犯人以外の全員が死んでしまう緊迫感。まさにデスゲームの醍醐味。
”おしおき”という名の処刑もインパクト抜群で、ポップに彩られた狂気を感じずにはいられません。

しかしそれらの目を引く要素のみで終わるのではなくて、シナリオの完成度がめっちゃ高いのがこの作品の素晴らしいところ。
各章で起こる事件を、”学級裁判”の場で議論しながら明かしていく訳なのですが、それがとにかくロジカルなんですよね。
証拠を撃ち出し、論理が構築され、謎が解けていく。ミステリの醍醐味がこれでもかと詰まっています。
なので本ミスファンの方には是非おススメしたい。

あと、シナリオ全体のオチをちゃんと用意しているのも抜け目ないです。
こういうデスゲーム系の作品って最初の盛り上がりがピークで、終盤はグダるという偏見があるのですが、『ダンロン』は最後まで面白かったです。

とくにラスボス戦(?)の謎の勢いは筆舌に尽くせぬ熱さがあるので、デスゲーム系の作品が少し苦手な方にも体験していただきたい。
僕はなんかよく分からないけど泣きました。

.......とネタバレを避けた紹介風の感想を連ねたところで、興味持つような人は既にプレイしてるだろうし、とっととネタバレ感想に移ります。

 

一言ついでで。僕はある実況動画をきっかけに始めたのですが、絶っっ対に!自分でプレイした方がいいですよ。
ネタバレを知らない方が確実に楽しめるし、それ抜きでも自分でロジックを積み上げるのが楽しいゲームだと思うんで。

 

ー以下ネタバレ注意ー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まずは章ごとの感想です


プロローグ~一章

 

プレイ時感想(箇条書き)

【(非)日常編】

色物キャラばっかだな

モノクマ、というか大山さんの声かわいい

幕間に小話入れるのウテナを思い出すな

舞園さん…好きだ!

家族で脅すとかやり口がえげつねぇな

まぁ舞園さんは死ぬよなぁ

裁判って言っているあたりに逆転裁判リスペクトを感じる

えっ、江ノ島さんここで死ぬの!?

マジで死んでるじゃん......

 

【 非日常編 】

捜査パートの曲かっこよ!(BOX15)

そら苗木君が疑われるよな

ダイイングメッセージ分かりやすすぎる。まあ初回だからか

16人分席あるのは明らかに伏線だろ

議論パートの曲もかっけぇな!

これがかの有名な「それは違うよ!」か

おおめっちゃロジカル

いや腐川さんシャワーは浴びろよ

舞園さん側から仕掛けたのかー......、なるほど

桑田くんかわいそ…。しかし舞園さんも憎みきれないよなぁ…

少なからず苗木くんが鶴を助けたエピソード関連の言葉は本心だと思うが

うわ!あのガラスはそうやって使ったのかー

処刑エグ…悪趣味なゲームですね(褒めてる)

そのセリフで締めるのかー綺麗だな

 

一章プレイ後感想

想像の10倍くらいロジカルでビビった。模擬刀を巡る議論で現場の状況が浮かび上がってくる感じ、好き。
超高校級の野球選手という設定がしっかり組み込まれている点も巧い。ある種の特殊設定ミステリだよね。

舞園さんが先に仕掛けて、苗木くんに罪を被せようとしていたのはかなり辛かった。でもあの時点じゃバレなかった場合他のみんなが死ぬって知らないからなんともなぁ......。

 

第二章

 

プレイ時感想(箇条書き)

【(非)日常編】

章をクリアする毎にエリアが増えていくのか

更衣室は間違いなくトリックに使われるな

十神君ひたすら性格悪いな!

等身大の高校生感ある青春描写やめてくれー後々辛くなるでしょっ!

長時間のサウナ浴は危険だから良い子は真似しちゃダメだよ

秘密......ねぇ

油断させてるけど絶対起こるんだろうな

不二咲さんか......殺され方エグイな

 

【 非日常編 】

チミドロフィーバーて......

相棒て......十神君距離のつめ方おかしくない?

何してんだコイツ(十神)

表の人格も裏の人格もろくでもないなこの人(腐川さん)

霧切さんがたまにするしたり顔かわいい

性別誤認は基本

ほらやっぱり辛くなったじゃん!

てかそれ(サウナ)も伏線なのめっちゃ上手いな

変わった不二咲さんを見てみたかったなぁ

おしおきマジで悪趣味

檻の中なのは所詮暴走族内でしか生きれないという暗喩?

いいクリフハンガーしてんねぇ!

 

二章プレイ後感想

性別誤認トリックがかなりフェア。なんせ声優さんに男性を使っているみたいだからフェアofフェア。
実はネタバレで不二咲さんが男の子と知ってたから驚けなかったけど、気づくかどうかは半々だったかな。
関係ない話だけどトリックで使われる要素を普通にコメントする精神が分からん。

今回のハイライトは電子生徒手帳の伏線かな。サウナに入ってた時の服装までヒントになるとは思わなかった。盲点。

動機に関しては......辛いの一言。
大和田君が悪いのはもちろんそうだけど、不二咲さんを強いと評してるのは本質が見えてるからだと思うしあんま嫌いになれない。

あと十神はクソ。なにしとんねん。

 

三章

 

プレイ時感想(箇条書き)

【(非)日常編】

石丸君が痛ましすぎて直視できない

ご主人タマて…

苗木くん割とスケベだよね

等身大の高校生感ある青春描写やめてくれー(part2)

金!前二つに比べてシンプルな動機だ

山田そういうとこやぞ!

石丸…くん?

セレスさんあからさまに怪しい

いや叫び声棒読みすぎません…?

えぇ…、石丸くんキャラ変した途端に死ぬんかい

結構入り込んだ事件だな

 

【 非日常編 】

葉隠さんは癒し

死亡確認アナウンスをそう使ってくるか〜、やるねェ…

やっぱ真相分かってたんじゃん

もう全部霧切さん一人でいいんじゃないかな(AA略)

電子生徒手帳大活躍だな!

セレスさんのバックグラウンド気になるなー

自分の理想のキャラを貫いたまま死ぬのかっけぇ

魔女狩りに火炙りね…確かにヨーロピア

耽美な西欧的雰囲気がぶち壊しだよ〜

ご丁寧に城までぶっ壊してやがる。徹底した悪意

内通者=大神さんかー、盲点だった

 

三章プレイ後感想

意外性と納得感が両立されてて見事なトリック。複数犯って、ミステリにおいては割とがっかりする真相だと思うんだけど、今回の場合石丸くんを山田が殺して、山田をセレスさんが殺すという構図になってて面白い。

ただ色々とリスクが高すぎな気はする。9割がた誰かに見つかってたでしょ。
そういう意味では超高校級のギャンブラーらしい計画と言えるのかも。

個人的にセレスさん好きだったので心苦しかったです。

 

 

四章

 

プレイ時感想(箇条書き)

【(非)日常編】

マジで人減ったな…

朝日奈っち…

葉隠さん…おもしれー男

拗ねる霧切さんかわいすぎ問題。まぁなんか目的があるんだろうけど

この章から空気が一気に悲壮感一色になったな

大神さん心がイケメンすぎる

え?霧切さん本当に拗ねてただけなの?かわいすぎん?

アルターエゴくんいい子すぎる

明日のジョーパロはズルい

悲しいシーンなはずなのに爆笑しちゃった

 

【 非日常編 】

密室!

密室分類!密室分類じゃないか!製作陣本当にミステリが好きなんだなぁー

あれ?朝日奈さん?

普通に人殺ししかける葉隠ェ…

朝日奈さん…俺はもう何も信じられん

ん?雲行き怪しいぞ?十神くんが犯人なのか?

あ、そっちか!まんまと騙されたわ

窪塚ネタやめーや。実際よく助かったよねあの人

朝日奈さん…疑ったのは悪いし事情も事情だけど苗木くんと霧切さんまで巻き込む必要ないじゃん

遺書の偽装は外道にも程がある。モノクマ本格的に嫌いになってきた

大神△。やっぱこの人だけ世界観違うな

おしおきって誰をだよ…うーわそっちかぁ!

かwまwせwめwがwねw

なるほど、ここにきて十神くんをそういう方向に持っていくかのかー

キャラの活かし方うめぇな

 

四章プレイ後感想

この章はとにかくミスリードが巧だった。
一~三章で犯人のあからさまに怪しい描写を入れていたから、プレイヤーは朝日奈さんが犯人という強烈な先入観を持ってしまう。ナイスミスリード

密室トリックとしては残念だが、意外性はあったし、展開に引き込まれたので文句なし。そもそも密室トリックで心から満足いくこと自体が少ない気もする。
斜め屋敷とか凶鳥の如きくらいかな。(翼ある闇?知らんな)

前の章もそうだったけど、疑うことと同じくらい信じることに重きを置いている気がする。
今回は朝比奈さんと大神さんの友情を信じていたからこそ真相にたどり着けた訳だし。

ちなみに、おしおきで言うと今回のが断トツで嫌いです。
アルターエゴくんがひたすらいい子だったのもあって許さんッ!ってなりました。

 


五章

 

プレイ時感想(箇条書き)

【(非)日常編】

頭の出来は朝日奈さんも人のこと言えないのでは?(辛辣)

腐川さん係と化した十神くん笑える

謎の死体か…。霧切さんか黒幕の2択以外にないと思うけどどうだろ

あの爆発で無事な腐川さんはジョンマクレーンか何か?

黒幕が死んで終わり…とは思えんが果たして

章を追うごとに苗木くんのスルースキルが鍛えられている…

全局電波ジャックしてんの!?もう相棒見られないじゃん

 

【 非日常編 】

捜査時BGMのアレンジカッコよすぎだろ!

霧切さんの囁き回想何回やんだよ

フェンリル

十神くんここに来て頼りになるなぁ

霧切さん復ッ活ッ

コイツ(葉隠)つまみ出せ!

この期に及んでまだ漫才みたいなやり取りするの好き

戦刃むくろが重要じゃないとは思えんな

コイツ(腐川)もつまみ出せ!

うわ、霧切さんがビニールシートに突っ込んでくるのかぁ

霧切さん手強い…!

おおナイス物理トリック!シンプルながら盲点

信じたいなぁ霧切さん…

え、ウソってなに?まぁよう分からんけど指摘した方がいいだろ

えっ…僕そんなつもりじゃ…!すまんっ霧切さん!

いや流石にバッドだよねこれ?そうだよね?

なんだこの一枚絵www腐川さん死んでるしwwwあまりにひどい

やり直しじゃない!ありがてぇ…

え?投票先が苗木君になるだけであと同じ展開じゃね?死ぬじゃん

アルターエゴくん!!!

こっからサバイバルすんの!?

霧切さん…!ここに来てめっちゃヒロイン

こっちも一回見捨てたんで、お互い反省ですね😅

まあ探偵しかないよね

え!父親!?そっちは予想外だけどちゃんと伏線張ってるのフェアだなー

どっからどう考えても苗木くんは普通の高校生ではない

 

五章プレイ後感想

死体の偽装を巡る議論が作中一ロジカルで面白かった。特に霧切さんが手に入れたマスターキーが文字通り罠として働くのが見事(気付けなかったけど)。

欲を言えば苗木くんがおしおきに選ばれることで展開が変わる意味付けが欲しかったかな。霧切さんが選ばれたとしてもアルターエゴはジャックしただろうし。

やっぱりここでも霧切さんを”信じる”ことで進むのはとても好き。
割と王道を重んじてるよなー。

 


第六章

 

プレイ時感想(箇条書き)

【 非日常編 】

探偵の一族って、フィクションでもあんま聞かないな

霧切さん割と等身大の高校生な一面もある

霧切さん割と無鉄砲なところある

希望対絶望…!王道だけど熱い展開

霧切さん…やだ、かっこいい

みんな〜(AA略)

腐川さんに話しかける度、損した気持ちになるのは俺だけ?(ジェノ翔も同じ)

パスワードを娘の名前にしてるのベタだけど好き

まあ、そうだよな…。中身がクマのぬいぐるみとかな訳ないか。

霧切さん…

朝日奈さん素でひどいとこあるよね

誰でもモノクマを操作できるのか…

ここに来てみんなと険悪になるの嫌だな

まぁ記憶喪失だよね

方法をはぐらかしてるのメタ的な部分の言い訳感あるな

この作品のリアリティラインとしては催眠でも手術でも受け入れられるけどね

明らかにモノクマに余裕がないな

火傷を易々と見せる霧切さんマジかっこいい

実際はこらえているのも人間味あっていい

ここにきて脅してくんのか

セレスさんの名前覚えてやれよ!

死体の再利用!

何回晒されるんだ戦刃さんのスリーサイズ…

どうにかしてよー!霧えもーん!

つけ爪の伏線うめー

うわ、クライマックス推理ミスった。カッコ悪苗木くん(責任転嫁)

え?こんな人なの江の島さん?

こんなギャルおらんやろ

3択(1択)

やり口がえげつなさすぎん?

誰かコイツ(江ノ島)ぶん殴れよ

よくこんな悪意に満ちた展開考えつくな…

苗木くん最高にかっこいいよ…

葉隠くん…かっこいいぜ!

朝日奈さん…友情が眩しい

ジェノさん…はいつも通りだな

白夜様…THEツンデレ

ここでメインテーマか!熱い!

霧切さん…

超高校級の......希望!

最後にリズムゲー強いるのやめーや

うーんこの変態

こんな前向きな終わり方になるとは思わなかったなー

終わり方として完璧だけど続編どうなるんだろうこれ?

 

六章プレイ後感想

死体が再利用されていて、死んだと思っていた人間が実は黒幕だったという真相はミステリのオチとして十全。最初期に伏線を張れるだけ張って退場させているのも巧い。
江ノ島が姿を現してからはややダレた印象。江ノ島のキャラが純粋にダルいのもマイナスかなー。

しかしながら最終盤の逆転劇はとっても好き。
デスゲームという絶望と猜疑の最たる存在が、希望と信頼によって塗り替えられる。鮮やかすぎる反転。
人類史上最大の絶望的事件の全貌は結局ぼかされたままで、具体的なことが殆ど分からないままだけどおそらくあえてそうしてるんだろうな。

 

 

続いて全体の感想です。まず良かった点から

良かった点

・ミステリとしての完成度

・魅力的なキャラ

・鮮やかなテーマの反転

・音楽面の良さ

 

・ミステリとしての完成度


全体的にミステリとしてものすごくフェア。伏線が多段に仕掛けられているし、ゲームマスターにあたるモノクマも基本的に嘘は付かない。不二咲さんの声優さんにも男の人を採用している点が最たるものかな。登場人物が最初におしおきされた学園長を除けば、高校生16人におさまっているのも高ポイント。

ただ、フェアを通り越して分かりやすすぎる箇所があったのも事実。特に三章は犯人がセレスさんだってことがバレっバレだった。まあ、ゲームという媒体である以上、プレイヤーが謎を解かなくてはいけないから仕方なくもある。

部屋のすり替え、性別誤認、死体消失、密室、顔のない死体、双子の入れ代わり、そして変則的なバールストン先行法。ミステリの常套トリックがふんだんに使われていて、ミステリ好きとしてはたまらなかった。

警察の科学捜査が介入できない、クローズドサークルが前提のトリックの目白押し。そのことからもデスゲームとミステリの親和性が高いとわかる。やっぱりミステリにおいて警察って邪魔だわ。

余談だけど、江ノ島さんが黒幕なのは知ってたから一章で死んで逆に驚いた。

 

・魅力的なキャラ

みんなアクが強くて、最初は好きになれないかもななんて思ってたけど、終わってみれば大半のキャラを魅力的に感じられた。
良い意味でも悪い意味でも人間的な人たちばかりだけど、そういうところも含めて魅力だと思う。
ただし江ノ島、テメーはダメだ。

個人的に印象が悪かった桑田くん、戦刃さんも通信簿イベントでフォローされていたのでその点もいい。
戦刃さんの内心をもっと知りたいけど、スピンオフとかないかな?

以下、個人的に好きなキャラ4人

 

セレスティア・ルーデンベルクさん

縦ロール!縦ロール!
ミステリアスで優雅な雰囲気が好き。あと顔がいい。

個別イベントはギャンブル漫画ネタもりもりでおもしろかった。栃木出身だったり割と庶民的な一面があるのも好感持てる。あの格好のまま和室で餃子食べてそう。

三章での徹底したヒールっぷりは逆に見ていて清々しいレベル。動機のメルヘンだけど俗っぽい感じもセレスさんらしい。

自分の作ったキャラを意地で最後まで貫いたのが一番の魅力だった。
まあ、消防車というメルヘンもクソもない存在で台無しにされるんだが。


霧切さん
準主人公枠。終盤に至っては苗木くんとW主人公だったと思う。
ミステリアスでクールな雰囲気が好き。......俺はミステリアスな女子に弱いのか?

基本的に飄々としていて何事にも冷静に振る舞うんだけど、時折人間味を覗かせるのがズルい。特に四章の無視が本当に拗ねてただけなのは超ズルい。
そら人気になりますわ。

絶対途中で死んじゃうと思ってたので生き残って逆に驚いた。製作スタッフ割と良心があるよなぁ。

あとたまにするドヤ顔がかわいくて毎回スクショを撮ってました。

ドヤ切さん




葉隠くん

ギャグ要員。
言動が終始とんちんかんではあったけど、この人がいなかったら終盤の雰囲気は本格的にお通夜だった。石丸くんが傷心した後、少しの間割かしちゃんとリーダー役をしていたのも好印象。

ただ大神さんをぶん殴った件は流石に悪い。大神さんがめっちゃいい人なだけにキツかった。

最終章で外に出る覚悟をする場面は本当にかっこよかった。声優さんの熱演も相まって一番心に来たシーンかも。
この人の占いと直感に差なくね?とツッコんではいけない。

結構いいキャラだと思っていたので、感想等でクズとけなされていて驚いた。
まあ確かに意見コロコロ変わるしクズではあるが、悪意はないし人間味あって好きなんだけどなぁ......。

 

苗木くん

前向きすぎる系主人公。全くもって普通の高校生ではない。
苗木くんが一貫して、敵は黒幕だと言い続けてくれるから、他のキャラへの嫌悪感が薄れたと思う。

一番輝いていたのは矢張り最終章。
ずっと苗木くんが前を向いていたからこそ、あの展開に説得力が出ている。まさに超高校級の希望。

頭の良さも設定的には普通なんだろうけど、十神くんの上を行って、霧切さんに食らいついている時点で超天才なのでは?
この3人で議論を回している感じが好きだった。

 

・鮮やかなテーマの反転

ここが一番好き。
宣伝や実際の中身から分かるように、途中まで徹底して絶望的な物語なんだよね。

誰かが殺されて、犯人を突き止めないと自分も死ぬ。突き止めたら犯人が死ぬ。この絶望感。
唯一残っていた希望の”アルターエゴ”も殺されるあたりは、プレイヤーである僕自身も絶望した。

そして最終章に判明する、最悪な事実の数々。

どこをとっても絶望的な状況なんだけど、そこから今まで積み上げたロジックを全部捨てて、漠然とした希望だけで逆転するのが最高に熱かった。

絶望から希望への鮮やかな反転。

そして同じように、テーマが疑うことから信じることに反転している点も素晴らしい。

こっちに関しては、実を言うと三章くらいから見え隠れしていたと思う。

三章:葉隠くんの命乞いを信じる
四章:朝日奈さんと大神さんの友情を信じる
五章:霧切さんとの信頼を信じる
六章:外の世界の希望を信じる

信じる側だった苗木くんが、最終的にみんなから信じられる側にまわるのも好きなところ。

デスゲームという露悪的な題材の作品で、「希望は前に進む」なんて道徳的なメッセージを伝えて締めるなんて全く想像できなかった。
すごい(小並感)。

 

・音楽面の良さ

これはもうそのままですね。全体的に曲がいい。
不安感を煽る曲もあるんだけどそれだけじゃなくて、盛り上がる曲が多々あったのが本当によかった。

特に学級裁判時のBGMがとにかくカッコいい!
ユーロビートとテクノの融合(?)みたいで、議論のスピード感がかなり高まっていたと思う。
リスペクト元である逆転裁判もだけど、議論時のBGMがいいと盛り上がりが5割増しくらいになると思う。

あとここぞって時にインパクトのある曲を持ってくるのも素晴らしかった。
5章の捜査パートに入って、曲がエレキギターのアレンジに変わるところとか痺れたね!(BOX16)
最後の逆転時にメインテーマかけるのもこれ以上ない演出で最高。
よくあると言えばそうなんだけど、元々不安感を煽る曲っていう印象だったから予想外だった。
今では希望的な曲に聴こえるから面白いよね。

 

続いて悪かった点ですが、こちらは簡潔に

 

悪かった点

・ガチャ面倒すぎ

・クライマックス推理がやや不親切

・リズムゲー要素いる?

・超高校級要素が少ない

 

主にシステム面。
ガチャは1回ずつコイン入れるのがめんどかった。

クライマックス推理のバッジ(?)が紛らわしい。ミスると締まらないのでもうちょい親切にしてもらいたかった。

マシンガントークバトルはマジでいらなかったと思う。これだけリズムゲーじゃん。

まぁこの辺は一作目だし、次回以降ブラッシュアップされるか。

 

最初の事件から考えて、超高校級の能力を持った人間による特殊設定ミステリ的なモノを想像していたのでやや拍子抜けだった。
他で事件に組み込まれていたのって2回殴られて死ななかった大神さんくらいじゃないか?

あと、これは完全に自分が悪いんだけど、ジョイコンのドリフトが酷くて議論パートで手を焼いた。
新しいの買わなきゃ。

 

 

まとめ

総じてめちゃくちゃ楽しかったです!
ここ数年ミステリ小説にはまっていて、ゲームからは遠ざかっていたのですがやはりゲームにはゲームの良さがあるなと実感しました。

自分で謎を解いている感じが強くて、ミステリ小説に出てくる探偵の気持ちを味わえたような気がします。

続編の2とV3もセール中に購入済みなので、早速2をプレイしています。
......十神くんどうした笑

この記事と同様に感想を書こうと思っているので、よかったら読んでやってください。